四川大地震救援ニュースNo.138/四川大地震10周年レポートNo.1

「第4回日中NGOボランティア研修交流事業を実施しました。」

2008年の四川大地震の支援プロジェクトとして2016年度から実施しているこの事業は、災害多発国である日本と中国で、新たな災害に備えた連携とNGOを担う若者の発掘をめざしたものです。この事業で中国や日本の被災地を訪れた若者たちは15名にのぼり、今も未来基金などを通じてCODEにかかわってくれています。今年度は、神戸大学、関西学院大学、神戸女子大学、愛媛大学の学生など6名と10年目の四川の被災地を訪れました。

10年目の被災地での学びや出会い、現状を複数回に分けて報告いたします。

昨年度からは現地のNGO備災センターと連携して防災教育を通じた学び合いが始まっています。
NGO 備災センターの張国遠さんの薦めで、四川省防災減災教育館を訪問しました。ここは、災害や防災を総合的に学ぶ中国初の施設で、日本にもこれだけの規模の施設はないと思います。副館長との座談会では、今後、ソフト面で防災を普及させていく際に日本の知見を積極的に取り入れたいとの事で、「見学した感想や日本と比較した意見を聞きたい。」と日本から積極的に学ぼうという姿勢が感じられました。中国には専門家や教材が少いという課題も見え、今後日本との交流をしていきたいとのことでした。

その後、張さんたちと雅安市に向かいました。昨年、四川や上海の学校関係者を神戸に招聘したご縁で、今回、雅安市の興賢小学校で子どもたちと防災教育の交流を行いました。雅安市は、2008年の四川大地震、2013年の雅安地震と二度の地震に襲われています。この学校は書道や茶道、川劇(四川オペラ)などの伝統文化の継承と防災教育の普及に力を入れています。

再会した校長先生や防災担当の先生、市の教育局局長の説明を聞き、校内を案内して頂き、書や茶の授業を見学させて頂きました。その後の4年生の子どもたちの川劇(西遊記)を使った防災教育には、日本の学生たちも驚いていました。その後、学生たちによる日本の紹介を行った後、CODEの元ボランティアスタッフでもある岸本くるみさんによる日本の防災ダックを紹介しました。すでに防災を学んでいる子どもたちは、問いかけに対しても積極的に発言し、「地震の時は?」→「両手で頭を守る」に対しても、子どもたちはすばやく机の下に入って頭を守るという、こちらの要求以上の行動を見せてくれました。

防災に伝統文化を取り入れる取り組みは、確実に日本より進んでおり、日本も謙虚に学ばないといけないと思わせてくれました。続く (吉椿雅道)


4月1日13時~16時@こうべまちづくり会館で、今回四川を訪れたメンバーも報告をさせていただきます。ぜひお越しください。
▼イベント詳細はこちらから▼
https://wp.me/p9fwWI-ad
▼申し込みはこちらから▼
https://goo.gl/forms/2P3fguHFX1sOnzhu1

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)