【中国四川省地震救援ニュース】No.131 第3回日中NGOボランティア研修交流事業の感想 No.2

【四川研修の感想 上野智彦】

 四川には昨年の第1回日中NGOボランティア研修交流以来約1年半ぶりに訪れる事となりました。今回の研修では多くの人に再会もしました。光明村のみなさん、通訳のSさん、NGO備災センターのTさん、成都在住日本人のIさんなど久々の再会であっても私のことを覚えてくれている、今まで関係を積み重ねていくことができているということに大きな感動を覚えました。それまで日本に関わりのなかった光明村の方々が東日本大震災の際に日本を支援してくれたように、中国のみなさんとの関わりを深くしていく中で自分のこととして捉える気持ちがどんどん大きくなっています。現地との関係づくりを再認識する機会となりました。

今回、四川のフィールドを廻る中で前回とは違う視点から被災地を見ていこうと決めていました。前回、四川を訪れた際には中国の復興の課題をメインに視察をしていました。多くの課題を見て日本に戻ったとき、中国の復興から学ぶべき部分とは何だろうということを思いました。そこで今回の研修では中国の復興のいいところを探していました。一つはスピード。中国では発災から1カ月も経過していない08年6月には対口支援による復旧・復興事業が始まりました。復興宣言まで2年という短さは政府の号令から一気に進めることができる中国ならではです。当然、それによって大きな課題もあり、住民の意思の尊重や現地の都合お考えない支援も起こっています。しかし、いざという時にリーダーシップを取り復興を進めていく舵を取ることができるという強みも感じました。
またチャン族の観光復興村を訪れた際、前回感じた被災者自身が置いて行かれた復興という面がある一方、まだまだ改良の余地が多くあるということを感じました。チャン族の暮らしをよく知らない観光客からすれば、気軽に少数民族の文化に触れることができる観光村は例え本物の建築様式ではなかったとしても魅力的に映ります。これまで自身がチャン族であることをあまり意識したことがないという住民ですが、自分のルーツを辿り、それを故郷の発展につなげていくチャンスとなります。政府の支援による観光地化はきっかけに過ぎず、住民自らが村を良くしていくという意識があればこれから観光地として成功する可能性も十分にあるということも感じました。

今回、この第3回日中NGOボランティア研修交流では多くの方がサポートをしてくれました。現地の住民の方は私たちが訪れる少しの時間のために出稼ぎ先から戻ってきてくれていたり政府と調整をしてくれていたりと多くの時間を割いてくれていました。現地NGOのスタッフも仕事の手を休め私たちに講義をしていただき、また日本から来た私たちのために火鍋でもてなしてくれました。救援活動においても現地の方のサポートが無くては支援を考えることも被災地を調査することもできません。「私たちの活動は多くの現地の方々の支えによって成り立っている」という基本を改めて考えさせられたフィールドワークでもありました。

これからNGOに関わる若者が参加するべきなのでは?と参加することを迷った研修でしたが、現地の人々、参加したメンバーからもこれからもNGOスタッフとして働くための大きな刺激を受けました。今回の研修で見てきたNGOの仕事や役割、現地の人々との関係、参加した若者の成長など、まだ現地へ行ったことのない若者、次世代の若者を支えていく人たちに未来基金での活動を通じて伝えていきます。

%e2%91%a1%e3%83%81%e3%83%a3%e3%83%b3%e6%97%8f%e3%81%ae%e7%9f%b3%e7%a9%8d%e3%81%bf%e3%81%ae%e7%9f%a5%e6%81%b5%e3%82%92%e8%81%b4%e3%81%8f-600x800
チャン族の石積みの知恵を聴く

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)