【中国四川省地震救援ニュース】No.129 第2回日中ボランティア研修交流の感想を​お送りします その2

「研修感想」 神戸大学アイセック 宮津隆太

 私は、NGOやボランティアが被災地のためにどんなことができるのか、どれほどのことができるのか、ということが知りたくて今回の研修に参加しました。私は今まで被災地に実際に赴いてボランティア活動をおこなったような経験がなく、そのような活動の具体的なイメージがいまひとつ掴めていなかったので、それを知れればいいなと思っていました。
 今回の研修では様々な刺激を受け、考えることも多かったですが、そのなかでも特に3つのことが印象的でした。
 まず1つ目が、ボランティアというものは「やってあげる」ものではない、ということでした。私のもっているボランティアのイメージは、倒壊した家屋の瓦礫運びや土砂の片づけなど、「やってあげる」ものであるイメージが強かったのですが、宮本さんの大学時代の木沢でのボランティアの話や、北陸学院大学の学生さんの話を聞くで、現地の人の輪に入って行って共に進んでいくものであるのだと感じるようになりました。
 2つ目に、復興においての尺度が人口や経済ではなくなってきていて、身近なところに話をしたり、相談に乗ってくれる人がいるかどうかというパーソナルネットワークが大きなカギになっている、ということです。家が半壊しているにもかかわらず、話をしてくれる人たちがいるために、復興したと感じている人がいるという話を聞いて、被災をして絶望的な状況にあるで支えとなるのは人との繋がりなのだと感じました。
 3つ目は、本やインターネットを通して被災地の情報はいくらでも手に入るけれども、実際に現地に行ってみて、そこに住む人と話してみないとわからないようなことも確実にある、ということでした。目の木沢の人との交流会やフィールドワークのときに、地震が発生した当時、ただ救助がくるのを待つのではなく自分たちで道路を直したり、瓦礫や家屋の廃材を集めて寒さをしのぐテントを作ったりしたという話を聞いて、木沢の人々の力強さやたくましさを感じました。
 現地に赴き、そこにいる人々と交流し、絆を生み出し、ボランティアする側とされる側の関係ではなく、復興に向けて共に進んでいくのがボランティア活動なのだと感じました。
 今後、アイセックの海外インターンシップを運営していく上で、インターン先の人々と強い絆を感じられるようなインターンシップを作れるように、今回の研修で学んだものを活かしていきたいと思います。

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