Yさん30日のレポートです。
この四川大地震で土砂崩れのため孤立した集落は多い。綿竹市の高川もその一つである。
高川に入る山道に入ろうとした時、突然ラッパの音が響き渡った。ちゅうどこの時間が、地震か
らちょうど1週間後の14時28分だったのだ。土砂崩れのため途中の山道 は寸断されている。
なんとか先に進めないかと思ったが、身の前に立ちはだかる多量の土砂の前には無力であっ
た。が、しかし山の上から下りてくる人々に出会った。声をかけてみると、地震後、一度山を下り
て避難所で生活していたそうだが、貴重品や村に残った高齢者のために再び村に帰って来たと
ころだという。彼らは土砂を迂回するように川の下まで降りて再び、あがってくる。まさに命がけ
である。村に残った高齢者の中には腰が悪くて自力では降りてくることができないという。また
家畜がいるからという人もいる。そうせざるを得ない理由がそこにはあった。そして、その上空に
は物資を運ぶヘリがこの日も飛んでいた。
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