2010年4月14日早朝7時49分。 M7.1の大地震が青海省玉樹チベット族自治州を襲い、3700mのチベット世界、玉樹(ジェクンド)は一瞬にして廃墟と化した。約2200名以上の尊い命が失われた。
実は地震の約2時間前、5時39分にもM4.7の地震が発生していた。多くの人々は就寝中であったが、その地震で飛び起きて外に逃げ出したそうだ。
玉樹にある第一民族中学の5人の教師たちもこの5時の地震で飛び起きて、寄宿舎で寝ていた子供たちを起こして回り、約330人の生徒と教師達はグランドに避難した。7時半頃には家から通ってきた生徒も含めた約880人がそろった直後、M7.1の大地震が再び襲い、1980年代に建設された校舎1棟が倒壊し、2000年以降の校舎も使用できなくなった。だが、この教師たちの避難指示によって全員無事避難する事ができた。その後、数キロ離れたところにある水力発電のダムの決壊を恐れた教師達は、生徒全員を学校の裏山に避難させ、生徒達は力を合わせ、布や樹でテントを作ったそうだ。
この学校は2008年5月に発生した四川大地震を教訓の日頃から防災訓練を行っていた事が、教師や生徒達にこのように迅速な行動をとらせた。
四川大地震の際も、桑棗中学では1分36秒で教師、学生約2300人全員が無事グランドに避難したという話がある。この学校も2005年から避難訓練を行っていた事による。
先日、中国地震局はこの青海省の地震と2年前の四川大地震とは一定の関係性があり、今後活発化する恐れもあると指摘した。
一人でも多くの命を救うためには耐震住宅はもちろん、「防災教育」にも力を入れなければならないだろう。
現時点での被害 (23日夕刻 新華網)
死者:2192人
行方不明者:78人
中国青海省地震レポート No.8
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