第 3 次パキスタン訪問日記No.7

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<何故シェルターを要求しているのか?>
 CBOは、CODEに269世帯分のシェルター支援を求めている。それは、地震後10か月も経ち、ボロボロになったテント生活にも限界があるという切羽詰まった現状から出てきたことだが、実はもう一つの背景として、都市における大規模災害後の復興モデルを実現したいという思いも重なっている。それを「仮設市街地構想」という。この構想は、政府・行政・NGO・専門家・企業などその地域に関連するいろいろな人たちが連携しなければ実現しない構想である。
 中でも重要な担い手はCBOの組織下に設けられたCRC(復興委員会)だ。このCRCには、女性・若者・シニアの委員会があり、CBOはそれらをコーディネートすることと記録する役割として位置づけられている。女性の委員会もあるが、実際には男性ばかりの会議ではなかなか参加できないのが現状のようだ。CBOはこういうところも改善しなければならないだろう。実際に女性との懇談ではいろいろな声がだされている。CBOは、女性委員会からの要望を吸い上げ、優先的な課題を先に解決するような取り組みが急がれる。例えば、地震で90人も寡婦となった方々が存在している。精神的なダメージもさることながら、日常生活の困難さをサポートするシステムが必要である。