ネパール地震救援ニュースNo.58

「ネパールに帰国後の若き大工、ニマさん」

日本での伝統建築の学びを終えたネパールの大工、ニマ・シェルパさん(26歳)は、
現在、故郷グデル村で大工として日々、住宅再建に汗を流しています。

CODEの耐震住宅再建プロジェクトのモデルハウス建設で智恵と技術を学んだニマさ
んたち大工・石工さんたちは、すでに26棟の住宅の再建を終えました。村では、この
プロジェクトの影響が出ており、26棟以外の住民の方々からも再建をしてほしいとい
う声やプロジェクトに参加していない大工さんもニマさんに木造耐震バンドの構法を
学んだりし始めています。また、同じソルクンブ郡パタンジェ村でも、夢広の会(西
宮市)のコミュニティセンターの建設でニマさんたちの智恵と技術が活かされようと
しています。

ニマさんは、地震後、被災した故郷でのこのプロジェクトを機にカトマンズから村に
戻って大工として生きていくことを決意しました。ニマさんたちが行っているのは、
単なる住宅の再建ではなく、「すまい」の再建です。「すまい」とは、その場を生活
の場と決めて住み続けるという意味があるそうで、住環境のすまいだけでなく、「く
らし」そのものを今後どのように考えていくのかがグデル村で問われているように思
います。

12月にコープこうべの方々とグデル村を再訪した際に、ニマさんが村の若者たちと共
にシェルパ族の踊りや歌を披露している姿を初めて見ました。それは彼が、これから
村で根を張って生きていく覚悟のように見えました。(吉椿雅道)

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シェルパダンスを踊るニマさん

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