「ニマさんと日本の伝統建築」
日本で伝統建築を学んでいるネパールグデル村の大工ニマさんは、10月22日、伝統構法の建築会社尾上組の岡山県津山市の現場を訪れました。建設中の伝統家屋を見たニマさんは石場立ての礎石から屋根の梁や軒先まで食い入るように観察していました。以前、CODEの派遣でグデル村を訪れた山本耕資さん(当時京都建築専門学校)が伝えた竹小舞が使われている家屋を見て、どのように竹小舞を使い土壁を仕上げていくのか納得した様子でした。釘を一本も使わず、住む人のためを考えて設計されたこの家屋に感心しており「日本の伝統家屋は素晴らしい」と何度も言っていました。
ニマさんは尾上組四代目棟梁の尾上結希さんの説明を受けながらも、その技術をどのようにグデル村の家屋に活かすことができるかを考えており、高水準な大工の技術を持ちながらも貪欲に日本の技術を吸収しようとする姿勢は日本人の我々も学ばなくてはいけません。
(上野智彦)
ネパール地震救援ニュース No.53
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