「被害を受けたダルバール広場」
CODEは現在、スタッフを現地に派遣する準備を整えつつ、情報収集を行っています。
ネパールの被災地では、発生から4日目に入り、全体の被害状況が少しずつ明らかになって
きています。震源に近いGorKha郡の山村の壊滅的な映像が報道されています。本日29日朝
の時点での被害状況は、死者5057 人、負傷者11000人。周辺国での被害は、インド73人、チ
ベット自治区25人、バングラデシュ4人です。
今回の地震でダルバール広場という名前が頻繁に報道されていますが、ダルバール広場は、
カトマンズだけでなく、パタン、バクタプルにもあります。ダルバールとは宮廷という意味で、広場
には16~17世紀に建造されたヒンドゥー教と仏教の融合した寺院や塔が数多く並び立っていま
す。ネパールには、約80%を占めるヒンディー系の民族と約10%の仏教系、3%のイスラム系の
民族など約100の民族が共存しています。カトマンズでも日本人とよく似ているチベット系の人や
寺院をよく見かけます。このダルバール広場周辺には、「クマリ」というヒンドゥーの生き神の少女
の住む館やシヴァ、パールヴァティ夫妻を祀った寺院、蛇の神さま、ナーガの柱や孫悟空や猿田
彦の起源とも言われる猿の神さま、ハヌマーンの像なども多く、ネパールの宗教文化を象徴する
ものとして1979年、ユネスコの世界文化遺産に登録されました。このダルバール広場は、観光地
であると同時に地元の人たちの祈りと憩いの場所でもあります。地震によってこの文化遺産が少
なからず被害を受けた事は被災者にとっても大きな意味を持つと思われます。(吉椿雅道)
被災地からの声
Hさん(パタン在住日本人)
「今日(27日)はスーパーマーケットや銀行が開き始めています。商品が散乱している中での買い
出しです。ガソリンスタンドも開きましたが長蛇の列です。
NEPALTVでやっとゴルカの被害状況の映像が出てきました。パタンとは比べられないほど多く
の家が崩壊していて警察や軍が救助活動に入っていますが、救助活動と言ってもスコップ一本で
がれきをどけている様な映像で、道具が足らないのでどこから手を付けたらいいのかいった印象
です。カトマンズからポカラへの道はバンティプール
から先で土砂崩れで通れないとか(未確認)。
流言が広まっています。今夜9時に大きな地震が来るとBBCが言っていたとか、液状化現象勘
違いして、その地区から火山が爆発するとか。以前は口コミでしたが、現代は電話やネットから瞬
時に噂が広まります。こちらの人は信仰心が強いので、右往左往している女房や家族を見守るし
かありません。まだ、かわいげのある流言ですが、悪質な流言に発展しない事を願っています。」
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