月別アーカイブ: 2013年9月

【2013・9メキシコ暴風雨救援ニュース No.4】

 ニューメキシコ在住のCODE海外研究員のクワゥテモックさんから新たに情報が入りましたのでお伝えします。
 メキシコ政府は、これまでに147名の死亡が確認され、メキシコ全32州のうち半分以上の19州で自然災害状態にあると発表しています。(発災直後、25州で影響が出ていました。)
 また一昨日のレポートでもお伝えしましたが、被災地であるオアハカ州の沖に新たな熱帯暴風雨が発生し、オアハカ州とゲレーロ州に大きな影響を与えています。この熱帯暴風雨により全ての学校が休校となっており、修復されたばかりの道路が再び破損しているなどの被害も確認されています。先のマニュエル、イングリッドで家を失うなどの様々な被害を受けた方々の状況を、新たな暴風雨がさらに悪化させています。また、再び豪雨が発生したことにより、コレラやデング熱などの感染症が発生する危険がさらに高まっており、避難環境の悪化が懸念されています。
 山間部ではより困難な状況が続いています。山間部の多くの集落では、ヘリコプターか損壊により歩くのがやっとの道路しか他の地域への移動方法がありません。しかしこれらの山間部集落にはほとんどヘリコプターが派遣されておらず、住民は一部の無事な家かプラスチック板の下で雨風を凌ぐ生活を強いられています。
 今回の暴風雨による被災地は復旧するどころか更なる被害を受けています。既にメディア報道はほとんどなくなってしまいましたが、むしろ支援が必要となるのはこれからです。
☆2013・9メキシコ暴風雨救援募金にご協力下さい:
郵便振替:00930-0-330579 加入者名:CODE
*通信欄に「メキシコ」と明記してください。
募金全体の15%を上限として事務局運営・管理費に充てさせていただきま
す。
☆連絡先:
CODE事務局:078-578-7744
担当者:上野

【2013・9メキシコ暴風雨救援ニュースNo.3】

 メキシコでは被害が明らかになり始めるとともに、支援の動きも見られるようになってきました。
メキシコ保険協会によると、今回の暴風雨による損失額は約60億ドル(約6000億円)にのぼると推定され、自然災害による損失としてはメキシコ史上最大になる可能性があると示しました。
 Relief Webの情報によると、メキシコ赤十字は、のべ7000人のボランティアとニーズ対応の専門家をゲレーロ州、ベラクルス州、タマウリパス州に派遣しました。しかし、未だ山中の道路は寸断されているところが多く、山中集落への物資の供給はヘリコプターや飛行機を使って行われています。また、まだ現状が把握されていない集落もあります。
 被災地では助け合いの動きも注目されています。ゲレーロ州やプエブラ州の若者グループの“Warriors of the mountains”が、避難の必要がある集落の避難行動をサポートしています。彼ら自身が被災者を担いで安全な所まで運んだり、人手が必要な所に派遣したりしています。
 被害の全容がはっきりしないうちに国内メディアのみならず国際メディアの報道もほとんど無くなってしまいました。そのため外部からの支援が今後より少なくなることが予想されます。そのような状況の中で、被災者どうし助け合う動きが生まれたことは、今後の復旧で大きな力となります。
☆2013・9メキシコ暴風雨救援募金にご協力下さい:
郵便振替:00930-0-330579 加入者名:CODE
*通信欄に「メキシコ」と明記してください。
募金全体の15%を上限として事務局運営・管理費に充てさせていただきま
す。
☆連絡先:
CODE事務局:078-578-7744
担当者:上野

【2013・9メキシコ暴風雨救援ニュースNo.2】

 メキシコシティ在住のCODE海外研究員、クワゥテモックさんから新たな情報が
入りました。
 26日(現地)の時点で139人が死亡、155人が行方不明となっています。また農
地への被害も非常に深刻なものとなっており、併せて15万2000ヘクタール以上も
のトマト畑とコーヒー農園、アボカド畑が失われました。またメキシコの人々の主
食となるトウモロコシの畑は最も被害を受けており、被災地の食糧状況に多大な
影響を与えています。
 
 被災地の大部分では水が引き始めていますが、未だ浸水している部分があり、
現地の医師の話ではデング熱やA型肝炎、コレラなどが流行する危険性がある
そうです。ティストラやゲレーロという街では「疫病警告」が発表されました。また、
その他の小規模の街では、感染症の危険性を考慮して、住民が避難している地
域もあります。
 ハイチでは2010年の地震後、衛生環境の悪化から被災地の避難キャンプでコ
レラが蔓延し、これまでにコレラが原因で亡くなった方は8246人にも上っていま
す。メキシコ政府には、今後の被害増加を未然に食い止めるための早急の対策
が求められています。
 また、今回の被災地でもあるオアハカ州沖では新たに熱帯低気圧が発生して
おり、熱帯暴風雨やハリケーンになる恐れもあることから、未だ被害の全容が把
握されていない被災地への今後の影響が懸念されています。
☆2013・9メキシコ暴風雨救援募金にご協力下さい:
郵便振替:00930-0-330579 加入者名:CODE
*通信欄に「メキシコ」と明記してください。
募金全体の15%を上限として事務局運営・管理費に充てさせていただきま
す。
☆連絡先:
CODE事務局:078-578-7744
担当者:上野

【2013・9 メキシコ暴風雨救援ニュースNo.1】

『2013・9メキシコ暴風雨』救援を開始します
 2013年9月11日から17日、メキシコでハリケーン“イングリッド”(11~17日)と熱帯低気圧“マニュエル”(13~15日)の2つの暴風雨が同時に発生し、大規模な豪雨災害を引き起こしました。メキシコ内務大臣が「メキシコの国土の3分の2に被害が発生している。」と述べたという報道もありますように、非常に甚大な被害が広範囲で発生しています。現在までに死者約139人(AFP通信)、多くの家や学校、道路などが水に流されています。
 CODE事務局では発災直後より、CODE海外研究員のクワゥテモックさん(メキシコ)に連絡をとって情報収集を行ってきました。クワゥテモックさんとは阪神・淡路大震災以降、連携を重ね、これまでにいくつもの救援活動でカウンターパートとして活動して頂いています。日本の報道ではあまり情報が出ていませんが、クワゥテモックさんによると、メキシコの32州のうち25州で約500万人が被災者となっています。特にいくつかの街では大規模な地滑りが発生しており、今後さらに被害が深刻化する恐れもあります。また彼からのメールでは、雨水は引いてきてはいるものの、都市部に比べ山間部などの貧困地域に支援がまわっていない状況であることが伝えられました。
 これらの情報を受け、CODE海外災害援助市民センターはメキシコで発生したハリケーン“イングリッド”と熱帯低気圧“マニュエル”の同時発生における被災地、被災者への救援活動を開始します。先日もパキスタン南西部地震が発生するなど、世界中で災害が頻発しております。ほとんど日本では報道がされておりませんが、メキシコでも国土の3分の2が被害を受ける大きな災害が発生しております。1週間が経過した現在も被害が増え続けている本災害の深刻さから今回の決定をいたしました。
 現在、クワゥテモックさんを通じて被災地の情報収集を続けている段階ですが、皆さまに募金を呼びかけさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。皆さまから頂いた募金は、クワゥテモックさんを通じて、被災者の方々のための活動に使わせていただきます。
☆2013・9メキシコ暴風雨救援募金にご協力下さい:
郵便振替:00930-0-330579 加入者名:CODE
*通信欄に「メキシコ」と明記してください。
募金全体の15%を上限として事務局運営・管理費に充てさせていただきます。
☆連絡先:CODE事務局:078-578-7744
     担当者:上野
下記は、クワゥテモックさん及び各メディアからの情報をまとめたものです。
【災害】
相次いで同国を襲った2つのハリケーンによる豪雨で洪水・土砂災害が発生。
【被害】
死者:139名(AFP通信)
不明者:53名(AFP通信)
被災者:約100万人以上
800の学校が倒壊
【主な被災地】
ゲレーロ州(人口約330万人)、オアハカ州、チアパス州、ベラクルス州、チワワ州、タマウリパス州など太平洋・大西洋沿岸部の広範囲
【クワゥテモックさんからの情報】
・政府の対応は遅く、住民への警告が十分ではなかったため、住民が深刻な事態に気付かなかった。
・政府が用意した災害のための国家基金で10億ドル(約1000億円)が用意されているものの十分ではなく、損害は100億ドル(約1兆円)近くになるとみられる。
・家を失った人はテントや公民館などに避難しているが、中にはテントすら無い人もいる。
・ゲレーロ州の山間部はメキシコで最も貧しい地域のひとつであり、貧困に追い打ちをかけるような大災害となった。最貧の町であるMetlatonocには以前から支援に入っている人権団体がある。
・25万人以上がシェルターで暮らしている。
・メキシコ全国で43,000以上の学校が被害を受けた。
≪クワゥテモック・アバルカ≫
1985年9月メキシコで起きた地震以来活動しているNGO「メキシコ・トラテルロコ地区住民連絡会」の事務局長。1986年のエルサルバドル地震の時も現地に行き、「エルサルバドル地震被災者全国組合」(UNADES)の結成を支援した。
※クワゥテモックさんとの協働
1996年6月の国連人間居住会議(ハビタットⅡ)で出会う
1997年12月、フォーラム招聘のため村井・田村がメキシコ訪問
1998年1月の”市民とNGOの「防災」国際フォーラム”にパネリストとして来日
1999年8月のトルコ地震救援活動では第二陣として同行
2001年1月のエルサルバドル地震で派遣、現地NGOのプロジェクトを支援
2002年10月のメキシコ・ハリケーンでユカタン半島に派遣、養蜂業者支援を実施
2003年5月のアルジェリア地震で現地派遣、子ども支援を実施
2005年1月のCODEシンポジウム「震災10年と市民社会」にパネリストとして来日
2004年12月のスマトラ沖地震・津波の被災地を視察し、神戸に立ち寄る
2010年1月のハイチ地震で派遣、被災状況の把握とともに避難キャンプ、移動診療所、孤児院などを支援