今月19日にメキシコ中部で発生した地震では、これまでに273名が死亡、1900名が負傷と報じられています。
メキシコシティ周辺とモレロス州、プエブラ州で大きな被害が出ており、「被災した地域は戦争の後のようだ。」と被災者は語ります。メキシコシティの学校では生徒21名と大人5名が校舎の倒壊に巻き込まれて亡くなりました。倒壊した建物のガレキが不安定な状態で積み重なっているため、余震により救助隊やボランティアがガレキの二次崩壊に巻き込まれる恐れがあります。そのため安全確保に手間取り、救助作業が遅れているようです。被災
者の生存率が大きく下がる72時間が迫っており、被災状態にある市民もガレキの下に生き埋めになってる方の救助にあたっています。
町中にテントが張られた場所があり、食糧や水がボランティアによって配布されています。これらの動きは政府が支持したものではなく、住民の中から自然と発生しています。発災から2日間で既に数千人のボランティアが被災地で活動してると報じられています。32年前のメキシコ地震の際にも多くの市民ボランティアによって救援活動が展開されました。その際に生まれたメキシコ市民による救援の動きはその後世界中に広がり、メキシコ地震のボ
ランティアによる支援団体「Topos de Tlatelolco」などは阪神・淡路大震災や東日本大震災の際に日本へと救援に駆けつけてくれました。今回の地震でも市民ボランティアによる共助が生まれ、多くの被災者の命が助けられているようです。
今月8日にメキシコ南部で発生した地震の被災地も報道で取り上げられることが無くなりましたが、依然厳しい状況にあります。CODEはクワテモックさんを通じて両災害の被災地の情報収集を引き続き行っています。クワテモックさんの今後の動向が決まり次第、ニュースにてお伝えさせていただきます。皆さまご支援・ご協力の程、よろしくお願いいたします。
(上野智彦)
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