ジャワ中部地震から6か月 (No 8)

エコ・プロジェクトは永遠に続く


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 みなさまのご支援で終えたボトクンチェン集落の住宅建設は一応終了した。被災者は口を揃えて「やっと家が完成した。嬉しい!」と喜んで下さった。村のみなさんにとっては「住まい」は確保したけれど、これから「暮らし」を創って行かなければならない。エコさんやこの集落のRT長ソギマンさんと話したのは、「最近はゴトンロヨンもだんだん薄くなってきている。これからはコミュニティの力をもっともっと強くしなければならない。」ということだった。エコさんは「暮らしを築いていく中で、よりコミュニティが強くなる。そして経済の外圧に負けることなく、地域経済の自立を目指さなければならない」と熱く語っていた。「そうなんだ!阪神・淡路大震災から12年が経ったが、私たちもエコさんのような視点でこの被災地とこれからも向き合わなければならないんだ!」と意を強くし、大きな学びを得たような気がする。やはりエコさんは、師匠ロモ・マングンさんが歩んだCODE川のスラム再建と同じ道筋を歩もうとしているのだ。被災地ジャワで、エコ・プロジェクトが永遠に続くことを願いながら、また再開することを期待したい。
(CODE川:ジョグジャカルタ市内を流れる川。下流の一部に貧しい人達が住みつき、不法滞在として歳々、政府と衝突をしていた。1980年代に、ここにロモ・マングンさんが入り、竹をヤシの木などを使用した家を建て、住民も同じように竹の家を建てるようになった。家の壁面に、淡いピンクやブルー、グリーンなどの色を塗り、スラム化していたのが目を見張るほどに変わってしまった。やがて住民の運動によって隣接するRTが、正式にRTとして認めてくれ自立するようになった。ロモ・マングンさんは亡くなり、没後「バンブーハウス」という本が出版され、多くのジョグジャカルタ市民に愛されるようになった。約20年が経った今も、日々変化を遂げている)