1月12日のハイチ地震発生から3ヶ月あまりが過ぎました。
120万人が避難生活を余儀なくされていると言われており、住宅支援は緊急の課題となっています。
震災後、各支援団体がシェルター建設を進めてきており、また、日本政府も9000戸のシェルター建設を予定しています。現在ハイチにいるCODEのクワゥテモックさんも参加している「シェルタークラスター」(被災地でシェルター関連の各支援機関が情報交換を行っている調整会議)のまとめでは、4月12日時点で緊急シェルター(Emergency Shelter)の普及率は96%となっており、数字だけ見ると比較的高いようにも感じられます。
※原文ページ(英語):http://www.reliefweb.int/rw/rwb.nsf/db900sid/LYLN-84GN4Q?OpenDocument&emid=EQ-2010-000009-HTI
一方、現地で活動している支援団体の報告によると、数万人規模の大きな避難民キャンプには頑丈なテントが配給されているものの、テントの行き届かない小さな避難民キャンプでは棒にぼろ布を掛けた粗末なテントに暮らしている人もいるそうです(4月21日の毎日新聞)。
ハイチでは、これから本格的な雨のシーズンが始まります。ぼろ布で作った仮の小屋では風雨をしのぐことはできず、ハリケーンが来ればひとたまりもありません。ハイチでは2008年のハリケーンで100名以上の死者が出ていることからも、地震や風雨への耐性を備えた住宅の建設が、新たな被害を出さないために重要となってくるでしょう。
さて、以前のレポートで家を失った50万人が首都郊外などに移住するというニュースに触れ、その移住先で住民どうしのすばらしい助け合いも生まれていることをお伝えしました。もともと住んでいた人々が移住してきた人々を受け入れ、家族のようなコミュニティを築いている場所があるのです(レポートNo.39)。また、テントや仮設住宅、上記のような移住とならんで「ホストファミリー」が、家を失った人への対策として重要な役割を担っているようです。親戚や友人ならともかく、それほど付き合いの深くない人や見知らぬ人だとすると、日本ではあまり想像できない手段ではないでしょうか。そんな支え合いの仕組みがハイチの被災地で生きています。
ハイチ地震レポート No.40
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