『私が四川へ行く理由 vol.2』 久保陽香

中国四川省での個人的な目標は、“食文化を通じて光明村の魅力を発見し、それを村の発展へとつなげるきっかけ作り”です。

ここでいう食文化というのは、単なるレシピではなく、そのレシピが出来上がるまで生産・調理・消費に関わる生産者や家庭のお母さんや家族の価値観、伝承された先人の知恵、地域や季節などの要素が含まれています。この目標を立てた経緯をお話しします。

まず事前学習にて、光明村では震災時の被害は比較的少なく、村の男性は基本的に出稼ぎ、村では農業が主要産業。またCODEさんが作られた農家楽はあるがそれが機能していない、という現状を知りました。

実際中国各地には、観光を目的とし地元の農に着目した農家楽が多く存在するにもかかわらず、経営難が多いようです。というのも農家楽が成功するためには、これぞという地域の固有性(何百年の歴史のある建築物や、独特な農業方法など)がないと厳しいということでした。まさしく誰から見ても特徴のある地域などはほんの一握りでしょう。

 

しかし私は、それぞれの地域でまだ見ぬ魅力が隠されていると思います。

そしてそれは、地域の中の人は日常で当たり前のことだと思っていても、ソトの人間から見ると素晴らしいことかもしれません。だからこそ光明村の方々には、観光だといって背伸びすることなく、ありのままの村の魅力を発信し、それを“村おこし”につなげていってほしいと思います。

 

またここで注意しなければならないことは、なにを以て“村おこし”とするかということです。

これは、単に経済発展なのか、家族の時間をもっと多くとることなのか、震災に強い村の持続可能な発展なのか。十分に村の人々と話し合い、村の人たちの幸せの指標を明確にし、本質的に村の方々が光明村の未来にかける思いを共有していきたいと思っています。

また、光明村の魅力を発見するために、私は食文化という切り口から光明村を観ていきたいと思います。薬膳の医食同源・身土不二の考えにみられるように、私たちの身体は私たちが食べたもので作られて、そして食べ物はその地域で季節ごとに取れるものが美味しく、ゆえに人間の身体と地域は切っても切り離せない関係にあります。

私はこの考えにすごく共感していますし、中国でもどんどん食文化が多様化して伝統食はどんどん失われつつあるのはすごく寂しいです。だからこそ、食文化が健在であろう(仮説です)光明村で農作物の生産現場や家庭料理について学び、そこから村の魅力を発見したいのです。そして変更はあるでしょうが、できるだけ食文化を“村おこし”につなげたいと思っています。

 

光明村の方々の話を事前に聞いていると、はやくお会いしたいし、お母さんから家庭の料理を学びたくて、うずうずします。そして最後になりましたが、このような貴重な機会を得られるのも、すべてCODEの方々が今まで尽力を尽くしてくださったおかげです。

この環境に感謝して、自分ができるだけ光明村の未来に貢献し、私自身もそこから多くの学びを得て日本に寄与したいと思います。


彼女たちの報告会が4月1日13時~16時@こうべまちづくり会館で開催します!

彼女たちは四川でいったい何を学んだのか?
ぜひお越しください!

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