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【チリ-高知 被災地交流レポート No.3】

2010年に発生したチリ地震の救援プロジェクトとして、CODEはチリのNGOの方を招聘し、南海トラフ巨大地震の懸念されている高知県を訪問し、交流させていただきました。地球の反対側であってもチリと日本はつながっている、だからこそ学び合い、支え合わなくてはいけない事を感じさせる交流でした。
津波が懸念される高知県黒潮町では様々な防災対策が行われています。
これを見てチリ地震・津波を経験したイザベルさんはどのように感じたのでしょうか。
チリ-高知 被災地交流レポートの第3回をお送り致します。
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チリ-高知 被災地交流レポート No.3
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「被災者の声を聴く」
チリから約1万7000kmの海を越えて地球の反対側である日本にやってきたイザベルさんに高知県立大学でチリ地震・津波の講義をしていただいた。20年来の友人であるNPO高知県市民会議の山崎水紀夫さんが勤務する高知県立大学は、学長を筆頭に災害看護の分野で非常に熱心な取り組みを行っており、学生で作る防災ボランティアサークルも地域の自主防災と共に活動している。講義には教職員や学生の皆さんにご参加いただき、質疑応答では熱のこもった議論となった。
イザベルさんによるチリ地震の報告では、1960年や2010年のチリ地震で発生した津波は日本まで達して、三陸地方など被害を出している事や耐震基準の甘さから新しいビルが地震で倒壊してしまった事、津波で亡くなった人の多くは観光客で、地元の漁師7~8万人のうち、亡くなったのは8人のみだった事、行政による避難警
報が機能せずに多くの住民は月明かりを頼りに自主的に避難した事、津波の被害後、変化で海藻が全く採れなくなり、仕事を失った女性たちが今もいる事など日本では聞くことのできない貴重な話ばかりだった。
イザベルさんが代表理事を務めるNGO、ICAチリは、震災後、JPFなどと協力して救援物資の配布や生業手段であるボートを漁民に提供してきた。イザベルさんは、「NGOは、まず被災者の本当の声を聴かなくていけない」、そして「仕事(やりがい)を与える事が精神的な回復になる」という事を熱く語っていた。
「まず被災者の声を聴く」という一見当たり前の事のようだが、僕たち支援者は、その当たり前の事さえおろそかにしてはいないか、支援者の都合で考え、行動していないかと自問自答させられる瞬間であった。
(吉椿雅道)