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「2011年7月、ミールバチャコットより」 ぶどう畑再生プロジェクト 活動レポートNO35

CODEが2003年より行っているアフガニスタンカブール州・ミールバチャコット県の「ぶどう畑再生支援プロジェクト」。
報告がご無沙汰してしまいましたが、先日、カウンターパートである現地NGOのラフマンさんが、ぶどう農家さんの仕事とぶどう畑の様子についてレポートを送ってくれましたのでご紹介致します。
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アフガニスタンのラフマンさんからの報告
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7月31日、ぶどう組合のシューラメンバーと一緒にBaba Quchqarのぶどう畑を訪ねました。
ぶどうはもうすぐ食べ頃です。黒いKadaharyという種類のものなら、もう食べられる状態でした。これまでに比べると今年は、木1本当たりの収穫量が5~15kgと良い状態です。最近は、1箱7kgあたり400アフガニ(約8.5米ドル、約680円)で売れます。昨年つくられた干しぶどうは7kg260~450アフガニ(約420~720円)で買えます。
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ぶどう農家は、いくつかの木に対しては化学肥料を使わず有機栽培を行っています。農家のジェロニーさんはほかの農家たちに、化学肥料を避けるように勧めています。そうすればぶどうの価値が上がるでしょう。
現在のぶどう農家の作業は次のようなものです。
山梨でやったように、ぶどうの木の葉を間引いて日光が当たりやすいようにしています。収量を上げるため、地面に70cmの木の杭を打ち込んでつるを持ち上げています。これをこちらではPanjshakhと呼んでいます。干しぶどう用の木は2メートルの高さにしています。
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今年は雨が少なく、農家は干ばつに直面しています。いまはぶどうに水をやることが主な作業となっていますが、幸いカレーズ(地下水路)は十分に水を供給してくれるので、カレーズの水をぶどうの木にやり、豊作を期待しています。
ラフマン
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ミールバチャコット県Baba Quchqar村の農家さんたちは2007年から2009年にかけてJICAの草の根技術協力(地域提案型)による農業研修で年1回来日し、ぶどう栽培を学びました。
(JICAウェブサイト http://www.jica.go.jp/hyogo/enterprise/kusanone/chiiki_03.html)
そこで学んだ技術をさっそく地元で実践し、レポートにあるように順調に収量がアップしてきているというのは嬉しい報告です。今年は雨が降っていないとの連絡があり心配していたのですが、むしろ病気の発生が抑えられ、豊作の見込みのようです。
雨が降らなくても農業ができるのは、ヒンドゥークシュ山脈の雪解け水が流れる地下水路「カレーズ」が豊かな水をたたえているからです。紀元前7世紀頃からつくられはじめたというカレーズ。はるか昔からの知恵が、いまもこの地を支えています。
しかし、アフガニスタンでは最近でも2000年、2006年、2008年と頻繁に大きな干ばつが起こり、その度に数十万人~数百万人の方々が飲み水の確保にも苦しんできました。2005年に事務局長の村井が「現地レポート」として書いたことがありますが、アフガニスタンには「お金がなくても生きていけるが、あのヒンズークシュに雪がなければ生きていけない」という諺があります(http://code-afghan.seesaa.net/article/3270341.html)。ヒンズークシュの雪の量は、地球温暖化とも無関係ではありません。私たち一人ひとりの暮らしも、このミールバチャコットのぶどう一粒ひとつぶにつながっていることを忘れてはいけません。
(CODE事務局)